瑠璃と新都心とタピオカと真夏の夜の匂いがする

08/23
休日だったので、
夕方の黄昏時、いい天気になったので、
瑠璃を連れて、新都心のSC(以降:コクーン)へ行った。

目的は、瑠璃と約束した、タピオカドリンクだった。
最初は、新しくできた、チーズティーのタピオカ屋にしようかと思ったけど、
瑠璃が初タピだったので、普通の店にした。

最初、瑠璃は控えめに、甘いのが苦手な僕にも飲めるようにと、
瑠璃はピーチティーを選んでくれたが、
お前のために新都心に来たんだから、俺のことは気にしないでくれ、
お前が好きな味にしろと、瑠璃にはいった。
(だから以前、自分が好きな味のタピオカを飲んだ)

コクーンの中では、夏休みとあってかキッズや外国人が多くてちょっと騒がしかったので、
外に出て、水が流れる静かな公園で佇むことに。

高層ビルの中にある池のある公園は、まるで砂漠のオアシスのようだった。

幸せそうに、
冷たいミルクココアにタピオカを突っ込んだような甘い飲み物をすすっている瑠璃に、
いろんな質問をした。

瑠璃、お前は何者か?

瑠璃はなんであのとき、僕を生かしたこととか、
お前を殺そうとしたら、私服姿の猪名寺乱太郎(以降、猪名寺)が想起されたこととか、
色々聴きまくった。


瑠璃はただ、
自分と猪名寺の関係性を完全否定。
一人称の私も、ですます口調も、糞真面目な性格も、産まれた時から同じで、別に気にせずやっていることや、
猪名寺の特徴である絵も描けなければ、足も速くない、
毛髪も、天パーであり、今は染髪でピンクと黒のグラデーションになっているものの、
地毛は黒であることを公言。プニプニした結果、肌も雀卵斑はなくすっぴんであることも証明された。


自分は自分であることを明言した。

しかしあの時、何故猪名寺少年が思い浮かんだのかは未だ謎である。

やっぱり、メガネの少年ということで、
瑠璃と似ていた猪名寺少年が重なったと考えるのが普通だろうか?




という、下らない考察は置いておく。


瑠璃とのデートは、タピオカを飲んで終了ではなかった。
何故か瑠璃は、僕をアパレル店へ振り回した。
最初は格安の服が揃うForever21から始まり、
H&Mや小さな店舗を経て、
UNIQLOに着くも、瑠璃はUNIQLOは今回は辞めましょうと、
却下してしまった。

いいじゃん、服なんてしまむらで格安のを買えば・・・と、
僕は金銭的な事情を理由に瑠璃を説得させた。

しかし瑠璃は、

「霧丸さんは何事にも真面目すぎるんです。家でギター弾いて、仕事行くだけだから適当でいいって考えでしょう?
だから、霧丸さんは今回の件に至ってしまったんですよ。最後にお洋服買ったの、いつですか?」

「うーん・・・一年近く前です」

「おや・・・そうですか・・・では、買っても問題ないですね」

「おい、待て。なんで服買わせようとしているんだよ」

「霧丸さん、折角容姿いいのに、もったいないですね」

「はぁ???」

なんか納得いく服を買うまで帰らせてもらえない雰囲気になった。

なかなかいい服が見当たらない。


「コクーンを、こんな時間かけて歩くの久々だ」

確かにコクーンには度々来ていた。
しかしそれは、あくまで島村楽器があるから、
弦を買いに来たからとかであって、
用が済めばとっとと帰って、
服とか関係ない店までは、じっくり見てこなかったのが現状だ。

そもそも、断捨離してから、
服はあまり持たなくなっており、
どうせ遊びだけだからと、
余所行きとか気にしなくなっていた。

冠婚葬祭で困らない程度にあるだけで・・・

幾つの店を回っても、
目当ての服は見つからなかった。
最後に、僕が以前服を買った、
民族系の服を売っている店へ行く。

アウターは、瑠璃が僕にあいそうだと一目惚れしたやつにした。
しかし、肝心のボトムスが見つからない。
この店は、その時2着買うと10%引きになるというセールをやっていた。
だから、僕は上下で買うことにした。

が、くせがある民族調の衣装の店で、
合うようなボトムスを探すのは困難を極めた。
最初は諦めてそのままジーンズを着まわそうかと思ったけど、
折角10%引きになるからと、探すことに。

瑠璃は、やっぱり買うの辞めますって言わなければ上も変えてくれて構わないと言ってくれたが、
服の組み合わせって難しい。


結局、迷いに迷って、
下は床につきそうなくらいロングな、カーキのふわふわした履物になった。
ジーンズ以外を履くの、超絶久しぶりだ。

サンダルは高かったのでその店で買わず、
少し戻って、履物メインの店の処分市的な感じのやつで買った。
途中、安めのラピスラズリっぽいアクセサリーも買った。

瑠璃は、自分だからラピスにしたから、
相方、長女、騎士で帰ればいいと言ったくれたが、
そのラピスのネックレスはまるで、
瑠璃に服従するといった感じの首輪のように見えた。

トイレに行きたいと瑠璃に行ったら瑠璃が、
「ぜひとも着替えてきてください」
と言っていた。

僕は、トイレに行かないなら外で待っていろといってトイレに入る。

トイレの個室で上から下まで靴を含めて着替え。
フィッティングボードの存在がありがたい。

ふわふわ、ヒラヒラの服は涼しくて、楽で、気持ちよかった。
今まで来ていた服がまるで、錘のようだった。


買った時の袋にきていた服を入れ、
髪型も縛り直して、瑠璃の元へ行く。

「霧丸さん、やっぱりお似合いです!」

瑠璃が褒める。

そんなことはない。
僕が瑠璃をなだめる。

硝子越しの自分を見る。
あれ、自分って今の服が似合う子だっけ?
鏡に映る自分が、いい意味で、まるで別人だった。
斬新だ。そして、生き生きしている。

コクーンを後にして、たまたま生ビールが安価で変えたので買って、
瑠璃とけやきひろばのベンチに座る。

ビルに囲まれた静かな場所。

「ねぇ霧丸さん、今日はお休みできました?」

「あー・・・こんな金使ったの久々だ」

「そりゃそうでしょう。霧丸さんは、正直頑張りすぎていました。
これが毎回なら困りものですが、いいんです。たまには休んでも。
たまに休むこともしないから、霧丸さんはやられちゃうんです。

なんなら調子が戻るまでギターはお休みにして9月から仕事行かないなら、
一週間くらい丸々ギター教わりに実家に行くのでもいいのではないですか。

その後ちゃんと仕事見つければいいだけですから・・・

本当に霧丸さんにその洋服が似合ってて、私は嬉しいです」

「大丈夫だ。今日の件で、気力が戻った。君が選んでくれた余所行きの服を着て、
また都内にも行けそうだ。
ありがとう。服を選んでくれて。なんでも捨てるのが、断捨離じゃないってわかった気がした」

それからしばらく、瑠璃とたわいない会話をした。


そして、

瑠璃が齢13歳でノリとはいえ、お酒を飲ませた勢いからか、
僕の腕に身を委ねてこういった。

「ねえ・・・外国では、抱擁の意味で、ハグするのが文化でしたっけ・・・?
私たちも、軽いハグしませんか?」

「え?」

身体には興味がないといっていた瑠璃からこんなことを言ってくるのは。
意外だった。

「ああもちろん、変な意味は全然ありません!!ただ、その・・・親愛の証が欲しくてですね・・・!!」

あたふたする瑠璃。

「おいで、瑠璃」


僕と瑠璃はそっと抱き合った。


「ありがとう、瑠璃」

「霧丸さん、大好きですよ」

その日は、暑くもなく、寒くもない、
優しい夜だった。
これが、真夏の夜の魔法だろうか・・・?

簡単じゃない、難しくない。だから人生。
どこかで聞いた歌詞だ。



瑠璃はお酒を飲んだからか、
離れると気持ちよさそうにすやすやと眠ってしまった。

「瑠璃ったら、最後はいろんなところで寝るオチじゃん」

このまま僕も眠りそうだったけど、
そんなみっともないことはできないので、
僕は一人で、家路に着いた。

瑠璃が、とても尊く思えてしまって、
なんかもどかしさを覚えてしまったが、

これが現実なのだろう。


こんな感情、初めてで、
どうしたらいーのかわからなくなってきた。


抱かれた瑠璃は、あたたかくて、
幸福だったのは覚えていた。
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かうんたー


プロフィール

藤沢 霧丸

Author:藤沢 霧丸
一人暮らし系20代の生きる屍です。

まったりやってます

Twitter→@dancing_junk

Instagram→Instagram@kirimaru_fujisawa



≪同居人紹介≫
【人工精霊(主要)】
・相方(サファイア)AB型

・長女(アクアオーラ)B型

・瑠璃(ラピスラズリ)O型

・玻璃(水晶)?型

【サブ要員】
・姉御(ローズクォーツ)A型
※主役はあくまで⬆️4人とのことです。

【備考】
・廃墟帝國は相互リンク募集中のようだ!
・本名や見た目等詳細については思念体たちとの約束で非公開とさせていただいております。ご了承ください。

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